自身のサウンドを、聴き手と“つながる”ためのツールと考えるメイリン。それを生み出すために欠かせない場所が、渋谷の喧騒から一歩外れた一角に佇むカフェだ。そこで彼女は、湧き上がるインスピレーションのための空き容量を確保するように、頭をからっぽにする。そんなお気に入りの場所での大切なとき、そしてそれを表現するとき、どんな洋服を着ていたいだろうと、メイリンと一緒に考えてみる。
楽曲制作の合間やオフの日は、よく渋谷のカフェに訪れるという彼女。リラックしたい時間だから、シルエットはゆったりと、できれば遊び心もあるといい。例えばこの、ハートモチーフでも甘すぎないモノトーンパンツは、しなやかなポリエステルジョーゼット生地でドレープがキレイなイージー仕様。背中にダンボが舞う遊び心満点のゆったりスウェットともよく似合うでしょ?
オーバーサイズでも短丈だからだらしなくないニット、クリース入りで品もあるホワイトデニムのワイドパンツは、どちらもリラックス感があるのに大人っぽい。その程よいバランスは、無邪気でキュートな笑顔が印象的だけど、時折りシリアスな表情も見せるメイリンのイメージにぴったり重なる。真っ白いニットに走る赤いラインは、なんだか空白の頭のなかを駆け巡る一閃のインスピレーションのよう!
フカフカの雲のようなボリュームのあるアウターは、彼女のサウンドのように変幻自在なカタチがポイント。裾のドローコードを絞ればふくらみ感がさらに強調されて、メイリンのガーリーな側面に拍車がかかる。アウターにボリュームがあるぶん、スレンダーでドレープがきれいなドットスカートを。ライトグリーンとホワイトのフレッシュな組み合わせが気分もアゲてくれそう。
「ファンを思い浮かべて楽曲を作ることはあまりありません。でも自分が本当に好きなものと向き合いたいと思いながら制作しています」と彼女は言う。そんな“好き”を研ぎ澄ませる時間はストイックでモードなモノトーンコーデで。シックでグレーのスカートに、ボアのふわふわとした素材感は程よいフェミニンさも添えてくれて、無機質なビル群に佇む彼女の女性らしさを際立たせてくれる。
モデルや女優としても活動し、ソロプロジェクトZOMBIE-CHANG名義で、テレビ番組やCM、Marc Jacobsなどといったアパレルブランドにも楽曲提供を行い、自身の楽曲制作からMVのプロデュース、アートワーク、グッズ制作まで全てを手掛ける。2021年10月にパラッパラッパーのコラボレーションCMに書き下ろした最新シングル「PaRappa the Gabber」をリリース。