AYUMI HAMAMOTO meets ADAM ET ROPE'AYUMI HAMAMOTO meets ADAM ET ROPE'

大きめのブロックチェックが目を引くオーバーサイズのスライバーコートは、ヌーディな肌の抜け感でマニッシュな印象をノンバイナリーにシフト。ヴィヴィッドなソックスを合わせたら、インに着たカーディガンをあえてワンピースのように着て丈感にコントラストを。裾にかけてなめらかに広がるAラインや後ろのタックなどの細やかなデザインが佇まいをエレガントに演出してくれるボリュームコートは、カットソーとボンディングしているため驚くほど軽くて滑りが良い。ガウンを羽織るような感覚で気軽に着こなして欲しい。

シンプルでベーシックなロングコートはあらゆるスタイルに対応してくれる永遠の定番。上質なウールビーバー素材をすべらかで肌触りの良いダブルフェイスに仕上げているので、羽織るだけでもたちまち上質な大人の余裕を感じさせてくれる。インに合わせたのはブラックのチュールスカート。ブラックで統一したゴシック・ロマンティックなムードをよりモードにピポッドさせたいなら、グローブとインナーのパンツにヴィヴィッドな差し色を。補色であるオレンジとパープルという難解な組み合わせは真似したいファッション上級者の定番テクニック。大胆なカラーで着こなしにアイデンティティを。

オリジナルの千鳥格子がトラッドなムードを醸し出すロングコート。肩からかけた同じ素材のストールの着脱でシルエットがバルキーに変貌するから面白い。アームの捲り上げはインナーのカラーを見せるだけでなく全体のフォルムチェンジにも一役買っていて、濱本さん私物のビッグなボウタイとのバランスが絶妙に仕上がっている。可憐でいて強さのある、ロマンティックでありながらソフィスティケイトされたルックが、着方の調整だけでこれだけ絶妙に表現されることを見損なってはいけない。この繊細さが及ぼす変化こそ、ファッションの楽しみの醍醐味なのだから。さらにこのコートは前出のものとの色違い。3色展開のコート、あなたならどれを選ぶ?